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vol.22 猿島
戦時中の歴史が刻まれた無人島
耳を澄ましてしまう静けさ
こんにちは、下田奈奈です。今回は横須賀中央駅から30分ほどで行ける『猿島』へ。この島には幕末?昭和の歴史が詰まっています。猿島公園ガイドの青木さんに案内をしていただいたのですが、到着すると浜辺沿いでBBQや海水浴を楽しまれる方がたくさん。多くの人で賑わっていますが、猿島は無人島です。電気も水も通っていません。島を登って行くと、しんしんとした静けさのなかに、レンガの高い壁面が両サイドに道を作っていきます。そこへ上から射し込んでくる光がとっても綺麗で幻想的です。
ラピュタの世界に迷い込んだよう
スタジオジブリの天空の城ラピュタに似た景色とも言われている猿島。確かに、どこから物語が始まってもおかしくない風景。そんななか愛のトンネルといわれるトンネルが見えてきました。恋人と歩くと愛が深まるといわれています。そんなロマンティックなトンネルはフランス積で作られています。フランス積とは、レンガの長い面と短い面が隣ごとに交互になっている積み方を言います。ちなみに、1列ごとに長い面と短い面が変わる積み方をイギリス積みというそうです。普段は気にすることのないことにも気付くことで、歴史をより感じられますね。

戦時中にタイムスリップ
そして、ガイドさんが一緒でないと入ることのできない、旧兵舎と旧弾薬庫にもお邪魔しました。真っ暗なため、懐中電灯を持って中を見ます。狭くて、喋ると声が反響する独特な雰囲気。旧兵舎は2LDKほどの広さの中に、畳が敷き詰められ、約15人もの兵隊さんが寝泊まりしていたんだとか。旧弾薬庫には、部屋の中から滑車で弾を外へ出す井戸のようなものもありました。どちらも実際に使用されていた場所だと思うと、感慨深いですね。島を周りながら綺麗な海や緑を眺め、自然を感じられたのと同時に、一つ一つの建物やお話から歴史を感じることができ、戦時中にタイムスリップしたような気分になりました。

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- 猿島
住所 | 神奈川県横須賀市猿島 |
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