vol.17 小網代の森

あるがままの自然を感じられる森

小網代の森

大人の遠足へ出発

こんにちは、下田奈奈です。今回は三浦半島の南端にある小網代の森に行ってきました。小網代の森は面積約70ha=東京ドーム16個分ほどの広さの貴重な緑地。長さ1㎞ほどの川の源流があって、降った雨が上流、中流、下流さらには干潟などを形成しながら海まで流れていきます。この一連の流れが完結されて残っているのは関東ではここだけ!そんな貴重な森の中を、鶯の鳴き声や川のせせらぎに癒されながら遠足気分でお散歩しました。まずは岩場にところどころ見える無数の穴を発見。ここはカニのアパートといわれていて、寒い間はこのお部屋で冬眠しているんだそうです。寝ているカニをじっくり見たのは初めてで、小さいながらにしっかりハサミがついていて可愛かったです。

カニの求愛ダンスを目撃!

小網代の森にはアカテガニ以外にも希少生物を含むな種多様な生物が生息しています。干潟にはチコガニと言うお腹がブルーのカニがいて、暖かくなると何万匹もの集団でメスへの求愛ダンスをするんだとか!そしてなんと、気が早く出てきてしまった一匹のカニの求愛ダンスを運よく見ることができました。両手のハサミを上下に一生懸命動かす振り付けがチャーミングで思わず笑顔になります。他にもアシの下にはアシハラガニ、磯の下にはヒライソガニがいたりと、それぞれの場所に異なる種類の生物が生息します。そんな風にカニと戯れていたら、気付いた時には干潟の水かさが随分と増していました。時間とともに変化していく景色をのんびり感じられるのも贅沢ですね。

カニの求愛ダンスを目撃!

自然が自然を生み出すサイクル

森の自然を保っていくために、川の周りの木は伐採されています。そうすることで、川に光が差し込むようになって藻が生えます。藻が生えるとそれを食べるカワニナという貝ができて、そのカワニナは蛍の幼虫が食べるので、蛍の発生にも繋がります。また、伐採後の切り株も残してあって、そこにクワガタやカブトムシが住み着きます。こんな風に自然が生まれ、そしてさらにその自然が別の自然を生むというサイクルが出来上がるんですね。何かを変える人工的な自然とは違って、元の自然の形に戻すためのありのままの自然の気持ち良さを存分に感じてきました。次回は、お弁当と水筒を持参して行きたいな♪

伐採後の切り株前の奈々
三浦市
小網代の森
住所 神奈川県三浦市三崎町小網代
電話 046-823-0381